2009年3月吉日。
僕たちは、熊本県玉名郡和水町に旧家を購入しました。
平屋の日本家屋で広さは約120平米。
その日から僕たちの宿づくりの日々が始まりました。
さて、どんな宿をつくろうか。
僕たちは悩みました。
そして僕たちは決めました。
何もなくても楽しめて、何もないことを楽しめる宿。
この家の趣きと、移ろう季節の美しさや風土を活かした
どこか懐かしく、温もりや自然を感じることのできる宿。
そんな宿をつくろう、と。
僕たちは、壁の漆喰を塗りなおしました。
床や天井の無垢材を磨きあげました。
五右衛門風呂のタイルを張り替えました。
井戸を70mも掘りました(業者に頼んで)。
庭にハーブを植えました。
裏庭を耕して野菜畑にしました(現在、おやすみ中)。
椅子を集めました。
照明を探しました。
南側にウッドデッキを作りました。
アメリカのお土産にハンモックを頼みました。
1年と数ヶ月が過ぎました。
やっと僕たちの宿が完成しました。
ある人が、僕に言いました。
「旅において街や国の印象は、宿で決まると思います。
そして、その宿の印象はそこに集う人で決まると思います。」
僕たちは、何もない村に宿をつくりました。
この宿にはどんな人が集うのでしょうか。
この宿を通じて旅人は、この村にどんな印象を持つのでしょうか。
僕たちは楽しみでなりません。
僕
1974年生まれ。
兵庫、大阪で生まれ育つ。
小中高とスポーツに明け暮れる。
大学時代を名古屋で過ごす。
19歳で初めて海外を経験し異国の楽しさを知る。
それからタイ、アメリカ、カナダ、ニュージーランド(NZ)を旅する。
ジョホールバルの歓喜はマイアミで、長野五輪の熱気はNZで人づてに聞く。
就職し、福岡での生活が始まる。
7年間過ごして福岡、九州に恋をする。
29歳で大阪転勤を命じられ、人生の岐路に立つ。
悩んだ末に会社を退職する。
アメリカ、カナダ、イギリスで古着を買い付ける。
ロンドンの物価の高さに震える。
買い付けの旅の途上で改めてドミトリー生活の楽しさを実感する。
心機一転、福岡でのゲストハウス開業を夢見る。
シアトル→バンクーバーのバスの中でNZへのワーホリを決意する。
2005年9月5日、9年振りのNZに降り立つ。
旅をしながら、気に入った町のバックパッカーズホステルで働く。
やはりNZの宿が世界一だと確信する。
王JAPANの快進撃をNETで、ジーコJAPANの不甲斐なさをBARで目撃する。
ちなみに荒川静香のイナバウアーは宿で尿意をもよおし見逃す。
2006年9月NZから帰国する。
福岡での生活を再開し、物件探しを開始する。
長くなりそうなので、現在に至る。
つまり、旅とスポーツとフリーマーケットを愛する
関西人です。
私
1976年生まれ。
福岡生まれの福岡育ち。
人生のほとんどを団地で暮らす。
自慢はヒロトと同じ誕生日。
福岡と団地と音楽を何よりも愛する。
熊本にて人生初の一軒家での生活がスタート。
庭の木や石ころが自分のものだという感覚になかなか
慣れない。
庭に遊びにくる鳥の声をBGMに改装作業にいそしんだ。
熊本と一軒家と鳥のさえずり。
それもまた良いとおもう今日この頃。
最近は温泉、食べ歩き、土いじりにハマってます。
みなさん熊本でお持ちしています。
羊
2014年生まれ。
なかよくしてね。